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5月上〜下旬|季節を楽しむ時候の挨拶

時候の挨拶5月

5月に投函する招待状は?

桜色から若葉色へ。5月のご挨拶は「夏の兆し」がテーマです。
この時期は上旬・中旬・下旬の季感がはっきりと分かれていないので、月を通して使用できる言葉が多くあります。
初夏の清々しい明るさを感じさせる言葉選びがポイントです。

フォーマルなご挨拶

親が主催者の場合や、伝統・格式を重んじる場合に使用するご挨拶を紹介します。

5月上旬〜中旬

立夏(りっか)の候
夏のはじめのこと。使用できるのは立夏(5月6日頃)から小満前日(5月21日頃)まで。

5月を通して使用できる

初夏(しょか)の候
立夏から芒種前日(6月5日頃)までの期間をいいます。晩春に比べ日差しは輝きを増し、風が清々しく心地よい季節です。
若葉(わかば)の候
初夏の瑞々しい新緑のこと。盛夏となる前の生え出てまだ間もない葉を指します。似ている語で「青葉」がありますが、こちらは青々と生い茂る葉を指し、6月から7月に適しています。
新緑(しんりょく)の候
初夏の瑞々しい若葉の緑のこと。色で言うと明るい黄緑色で、盛夏に入ると「深緑(しんりょく)」となり、濃い緑色になっていきます。
薫風(くんぷう)の候
初夏の風は「薫る」。夏の兆しをはらんだ風が緑の樹々を渡り、匂うような清々しさを感じることを、風が薫るととらえた美しい言葉です。

やわらかい印象のご挨拶

新郎新婦が主催者の場合や、堅い印象をやわらげ親しみを込めたい場合におすすめのご挨拶を紹介します。

5月上旬〜中旬

初夏の風が清々しい季節を迎え
この季節に使いがちな「爽やか」は、実は秋の季語です。初夏は「清々しい」等の表現がふさわしいでしょう。
蜜柑の花香る初夏の頃
柑橘類は5月上旬頃に甘い芳香のある白い小花を咲かせます。清々しい季節感があります。
初夏の風に薔薇香る今日この頃
薔薇(バラ)は初夏を盛期とし、甘い芳香を漂わせ咲き誇ります。秋にも咲くものがありますが、季語としては初夏の季感が強く、瑞々しく華やかな印象があります。

5月下旬

若葉の緑もしだいに色濃くなってまいりました
初夏の若葉が生い茂り、青々とした生気をみなぎらせていくさまを指しています。
新緑の色増す今日この頃
明るい若緑色が、段々と濃い緑色へと深まっていくにつれ、季節も夏めいていきます。

5月を通して使用できる

初夏の風清らかな若葉の季節
光を受けて風にそよぐ若葉は柔らかく、明るい輝きをもっています。「若葉」の部分を「新緑」に変えてもよいでしょう。
風薫る五月
「薫風」と同じ意味。初夏の清々しさを感じさせる美しい表現です。「風薫る新緑の季節となりました」等、言い回しを変えてみてもよいでしょう。
新緑が眩しい季節となりました
目の覚めるような溌剌とした初夏の緑を感じさせる表現です。
五月晴れ(さつきばれ)の空が美しい季節
「五月晴れ」とは本来陰暦五月(6月)の梅雨の晴れ間を意味します。5月の快晴の意で使用するのは元は誤用でしたが、最近では一般化し辞書にも新旧両方の意味が記してあります。
使用する際は受け手がどちらの意味で捉えるかという点を考慮するとよいでしょう。
  • お住まいの地域により気候に大きく差があります。目で見、肌で感じる季節の感動をご自身の言葉で取り入れてください。
  • 各月の上旬・中旬・下旬はおおよその目安です。気候に合わせてご検討ください。

5月の暦と空模様

5月6日頃「立夏(りっか)」

夏のはじまりです。晩春に比べ日差しは輝きを増し、陽気も段々と夏めいてきます。新緑は瑞々しく、かえるの鳴声が聞こえ始め、若々しい生気に満ちた季節です。

5月21日頃「小満(しょうまん)」

「陽気盛んにして万物しだいに長じて満つる」という意味で、樹々の枝葉も生い茂り、田植えの時期となります。やや汗ばむ日も増えていき、また本格的な梅雨に入る前に、ひととき「走り梅雨」となることもあります。